『にごりえ』は、明治時代の日本の小説家である樋口一葉の随筆。 小料理屋菊の井につとめるお力は、器量も良く客あしらいも巧みであってその界隈随一の評判であった。最後にはお力は袈裟がけに斬られ、源七は見事に切腹自殺をしてしまう、悲劇の物語。
現代語訳で読みやすい!夭折した天才作家、樋口一葉。これまで読みにくかった作品を現代語に翻訳しました。銘酒屋のお力は美しい売れっ子の遊女。朝之助といい仲になる。今は落ちぶれた源七はお力のことが忘れられないでいた……。不幸な女のやるせない心をせつせつと語った美しい物語。過去何度も映画化、ドラマ化された作品。
明治文学を代表する小説家、歌人である樋口一葉の短篇小説。『十三夜』は底本の「「日本現代文學全集 10...
落ちぶれた愛人の源七とも自由に逢えず、自暴自棄の日を送る銘酒屋のお力を通して、社会の底辺で悶える女を描いた『にごりえ』。今を盛りの遊女を姉に持つ14歳の美登利と、ゆくゆくは僧侶になる定めの信如との思春期の淡く密かな恋を描いた『たけくらべ』。他に『十三夜』『大つごもり』等、明治文壇を彩る天才女流作家一葉の、人生へ...
古い浅草吉原の四季のうつりかわりのなかに、美登利、信如、正太郎ら少年少女の日常と幼い恋心を、女性作家ならではの肌理細かな観察と流麗な筆致で浮き彫りにした、明治文学不朽の名作「たけくらべ」。ほかに「大つごもり」「にごりえ」「十三夜」「わかれ道」「われから」を収め一葉文学の代表的作品集とした。
酌婦の身を嘆きつつ日を送る菊の井のお力のはかない生涯を描いた「にごりえ」.東京の下町を舞台に,大黒屋の美登利,龍華寺の信如,正太郎,長吉たち思春期の少年少女を描いた「たけくらべ」.吉原遊廓という闇の空間とその周辺に生きる人びとに目を向けた一葉の名篇を収める.詳細な注を加えての改版.(注・解説=菅聡子)
菊の井という曖昧屋の酌婦に身をおとしたお力(りき)の精一杯の生きざまを見事に浮き彫りにした「にごりえ」、吉原遊廓の四季のうつりかわりと暮らしのなかに、美登利、信如、正太郎ら少年少女たちの初々しく幼き恋を、きめ細かな観察と流麗な筆致で描きあげた「たけくらべ」…一葉の代表作2編。
一家の生計を支える苦しい生活の中から珠玉の作品を多数発表し、文壇から絶賛されるも、肺結核により二十四年の短い生涯を終えた樋口一葉。代表作『にごりえ』を収録。
明治文学を代表する小説家、歌人である樋口一葉の長篇小説。1895(明治28)年から翌年まで『文学界』に連載された。『たけくらべ』の題名は伊勢物語23段の和歌にんでいる。全16章から成り、吉原遊廓に接する大音寺前を舞台に、千束神社の夏祭りから、大鳥神社の酉の市までの季節の推移の中で繰り広げられる、14歳の少女・美...
明治時代の日本の小説家である樋口一葉の随筆。全十六章から成り、吉原遊廓に接する大音寺前を舞台に、千束神社の夏祭りから、大鳥神社の酉の市までの季節の推移を共に展開していく少年少女の、いわば初恋の物語。