アイデンティティにおける二者択一の縛りを緩め、メインストリームロックの幅を広げた破壊的なコンセプトアルバム。
ボウイの創作意欲がかつてない高まりを見せた1971年にリリースされた通算4作目。アコースティックギターやピアノを中心にしたフォーキーな肌合いと風通しの良さが本作のサウンドの特徴だ。心踊るキャッチーなメロディを持つ"Changes"は、このあと幾度となく変化を繰り返すボウイ自身のテーマ曲となる。シネマティックな魅...
ベルリンを分断する壁のそばに建つハンザスタジオで全曲が録音された、ベルリン3部作の中核をなすアルバム。脱ロック的なインストゥルメンタル曲を後半に並べた構成、バックミュージシャンの顔ぶれやブライアン・イーノとのコラボなど、前作「Low」との共通点も多い。のちに彼の代表作となった表題曲では、クライマックスに向かって...
1970年代の華々しい活躍でロックスターとなったボウイが自己を客観視し、過去を清算するために制作したアルバム。前3作における最大の功労者だったブライアン・イーノの不在による影響は皆無で、むしろ実験主義を脱却して演奏のダイナミズムを取り戻した感さえある。ロバート・フリップの客演が要所で触媒役となっていることも大き...
ハリウッドからヨーロッパに帰還したボウイがブライアン・イーノを共作者に迎え入れ、苦境からの再起を図った野心作。R&Bのリズムセクションを苗床に前衛的なポップサウンドが万華鏡のように連なったアルバム前半のハイライトは"Sound and...