春は目覚めの季節である。この時期のギルドマンたちは皆、硬くて不味い干し肉を放り投げ、冬眠から目覚めた獣を狩りに森へと出かけていくのだ。もちろんモングレルも例に漏れず新鮮な肉を求めてライナやウルリカらと共にキャンプへと繰り出し、楽しい毎日を送っていた。そんな彼にある日突然ギルド長から直々の呼び出しがかかる。なんと...
バスタードソードは中途半端な長さの剣だ。ショートソードと比べると幾分長く、細かい取り回しに苦労する。ロングソードと比較すればそのリーチはやや物足りず、打ち合いで勝つことは難しい。何でもできて、何にもできない。そんな中途半端なバスタードソードを愛用する俺、おっさんギルドマンのモングレルには夢があった。それは平和に...
誰も踏み入れたことのない《迷宮》の奥で死体として発見され、蘇生されたものの記憶を失っていた男、イアルマス。 彼は単独で《迷宮》に潜っては、自らの「生前」を知るために、冒険者の死体を回収する日々を送っていた……。 そんな彼の灰塗れの日常は、残飯と呼ばれる少女剣士との出会いを機に動き始める――!...
厳しい冬が終わり、春が近づく頃。レゴールの街はにわかに活気づいていた。その理由はもちろん、春の風物詩である『精霊祭』の開催が目前に迫っているから。精霊祭は街中がスライムで飾り付けられ、他の街から観光客や行商人もわんさかやってくる一大イベントだ。レゴールで平穏に暮らすモングレルも精霊祭には毎年欠かさず参加している...
仲間が全滅しクランからも追放された盗賊のララジャは、酒場で出会った謎の男に操られ、イアルマスと残飯(ガーベイジ)を巻き込んで《迷宮》の奥に転移する羽目になる……。 即席パーティとして迷宮の未踏破領域を探索することになった彼らだが、そこで待ち受けていたのは巨大なガスドラゴンと大蜻蛉(ドラゴンフライ)の群...
「僕は――あの赤い竜を、やっつけたい」 《迷宮(ダンジョン)》内でイアルマスたちが遺体を回収した大柄な少女は、ベルカナンと名乗った。駆け出しの魔術師である彼女は、浅階にいるはずのない火竜(ファイアードラゴン)に遭遇し一党(パーティ)ごと全滅したのだ。迷宮を彷徨い続ける赤き死の脅威にベテラン勢さえ探索を...
誰も足を踏み入れたことのない《迷宮(ダンジョン)》の奥で発見された、あるはずのない冒険者の死体――蘇生されたものの記憶を失った男イアルマスは、単独(ソロ)で《迷宮》に潜っては冒険者の死体を回収する日々を送っていた。 《蘇生》が成功しようが失敗して灰となろうが、頓着せず対価を求める姿を蔑みつつも一目置く...
「お前、レーアの娘を探してるんだろ?」 イアルマスたちと冒険を続けながら、かつての知り合い、レーアの少女の死体を探し続けていたララジャ。そんな彼の前に、かつて所属していたクランの連中が現れる。ララジャは彼らの持っている手掛かりを得るため交換条件に応じ《迷宮》に単身で潜り始める。 一方、戦闘で...
不良魔術師リウイは魔術師の証である杖を折ってしまうが…!? アニキ第2巻でも大暴れだぜ!!
酒と女とケンカが大好きな不良魔術師リウイの前に、突然現れた3人の美人冒険者。はたしてその目的は!? 大人気小説ついにコミック化!!