早世した天才SF作家、伊藤計劃の名を世に知らしめた衝撃のデビュー長編。2007年に刊行されるや絶賛を浴び、ゼロ年代を代表する日本のSFとなった。舞台は9.11以降の近未来。イスラム原理主義者による手作り核爆弾でサラエボが消失し、テロとの戦いが本格化した。先進諸国は政府による市民の監視と認証を徹底し、自由と引き換...
作家デビューした2007年の「虐殺器官」で日本SF界に彗星のごとく現れ、将来を嘱望されながら2009年3月20日、34歳の若さで急逝した伊藤計劃のオリジナル長編第2作目にして遺作。全世界で核戦争が起き、変異ウィルスが蔓延した大災禍(ザ・メイルストロム)を経て、人類は政府に代わる新たな統治機構「生府」の下、高度な...
「Project Itoh」劇場三部作のひとつ「虐殺器官」を麻生我等の圧倒的画力によりコミカライズ!
人類滅亡の危機<大災禍>を経た、近未来。生命主義が確立し、過度の調和が重んじられる社会に息苦しさを感じていた女子高校生のトァンは、ある日、クラスの中で変わり者とされていた少女、ミァハから声を掛けられる。社会に対して否定的な言動をいとわないミァハに、最初は戸惑いながらも、徐々に惹かれていくトァン。やが...
ぼくは、ぼく自身の戦争をどう終わらせたらいいのだろう・・・・・・戦争が残した傷跡から回復できないアフリカの少年兵の姿を生々しく描き出した表題作をはじめ、盟友である芥川賞作家・円城塔が書き継ぐことを公表した『屍者の帝国』の冒頭部分、影響を受けた小島秀夫監督にオマージュを捧げた2短篇、そして漫画や、円城塔と合作した...
ミァハの手がかりを追ってチェチェンにやってきたトァン。示された座標をたよりに、ついにその場所へとたどり着く……。三巷文による漫画版「ハーモニー」、完結
「アヴァロン」「ハンニバル」「ブラックホーク・ダウン」「ボーン・アイデンティティー」「マトリックス...
メタルギアソリッド、リドリー・スコット、押井守、そしてウィリアム・ギブスン――個人ブログ「伊藤計劃:第弐位相」を中心に、SF、映画、ゲーム、さらに自らの病について綴られた数々の文章。その独特の語りと、冷静かつユーモアを湛えた世界への視線で、作家デビュー以前から類いまれな才能をうかがわせた2001~2005年まで...
暗号名ソリッド・スネーク。悪魔の核兵器「メタルギア」を幾度となく破壊し、世界を破滅から救ってきた伝説の男は急速な老化に蝕まれていた……。戦争経済に支配された世界と、自らの呪われた運命からの解放のため、伝説の英雄ソリッド・スネーク最後の戦いが始まる。全世界でシリーズ3300万本を売り上げた大ヒットゲーム完結編を完...
『虐殺器官』による衝撃のデビュー直後のロング・インタビュー、円城塔との対談、そしてデヴィッド・フィンチャーや「ダークナイト」、『ディファレンス・エンジン』などについて、死の直前まで書き続けられた個人ブログ「伊藤計劃:第弐位相」――2006~2009年までに作家・伊藤計劃が著したフィクション以外の文章、インタビュ...