谷原京子、二十八歳。吉祥寺の書店の契約社員。超多忙なのに薄給。お客様からのクレームは日常茶飯事。店長は山本猛という名前ばかり勇ましい「非」敏腕。人を苛立たせる天才だ。ああ、店長がバカすぎる!...
宮崎の山奥に異動になっていた山本猛元店長が、 三年ぶりに、吉祥寺本店に店長として復帰した。 張り切る店長だが、相変わらず、人を苛立たせる天才だ。しかし京子は、心の中で「お帰りなさい」とつぶやいた。そんな中、本や書店を取り巻く環境はますます厳しくなってきたが、...
三年ぶりに吉祥寺本店に店長として復帰した山本猛は張り切るが、相変わらず人を苛立たせる天才だ。それでも部下の京子は新人作家の才能に打ちのめされ、好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っている。スタッフや作家の大西先生や小料理屋を営む父親などの応援を受けながら──。思いっきり楽しんだあとに小説と...
名門高校野球部の補欠部員を描いた『ひゃくはち』でデビューした早見和真が、コロナ禍で甲子園が中止になった夏の球児と監督に取材したノンフィクション『あの夏の正解』を経て、再び高校野球をテーマに選んだ快作。ただし、今度の主人公は球児の母親。秋山菜々子は夫に先立たれ、女手一つで息子の航太郎を育てている。中学3年生の航太...
吾輩も“ネコ”である。愛媛の捨てネコカフェでアンナと運命的に出会ったオレは、マルという名前をもらう。幸せな“家ネコ”生活を送っていたが、ひょんなきっかけから家を飛び出すことになり──。坊っちゃんや赤シャツ、マドンナらとの出会いがデブ猫マルを大きく成長させる。道後温泉から始まった大冒険は、愛媛県内を東へ、西へ!...
さっと読めるミニ書籍です(文章量14,000文字以上...
『イノセント・デイズ』を今一度書く。そして「超える」がテーマでした。僕自身はその確信を得ています――早見和真 彼女たちは、蟻地獄の中で、必死にもがいていた。 愛媛県伊予市。越智エリカは海に面したこの街から「いつか必ず出ていきたい」と願っていた。しかしその機会が訪れよう...
老舗百貨店かねた屋の食品バイヤー・蓮見春花は、社運をかけた九州物産展を担当することに。張り切る春花の前に突如、謎の上司が現れた。 「あなたにバイヤーの資格はない!」 真っ赤なスーツにサングラス。奇妙な姿に圧倒的オーラを纏う女、御厨京子。どんな気難しい店主も口説き落とし、関わる物産展は軒並み大...
朝から大量配本、レジに発注で夕方には燃え尽きる。それが書店の早番だ。とある書店・さかえブックスへ本社から由佳子が店長としてやってきた。本に恋愛に一切興味なし! そんな店長を前に、早番どうする!?
三軒茶屋にある『爽快堂書店』。遅番のバイト君たちは華のある仕事はもらえず、もくもくとレジ打ちしカバーをかけ返品をこなす。そんな中無理難題を言ってくるお客様だが、バイト君たちにも問題は山積みだった…!