無名の職人の手になる日常雑器の中にかつてだれも見出さなかった美を捉えたところに柳宗悦(1889-1961)の民藝運動が始まる.「柳宗悦全集」には「民芸四十年」「和紙十年」「民芸とは何か」などが収録されている。
『民芸とは何か』は明治・昭和時代にかけて活躍した民藝運動を起こした思想家・美学者・宗教哲学者である柳宗悦の作品。この作品は底本の「民藝とは何か」では「工芸」として収録されている。
(民芸とはなにか 柳宗悦著作集について) 柳宗悦(やなぎ むねよし)は一八八九年(明治二十二年)、東京に生まれました。東京帝国大学在学中に「白樺」に参加し、生活に即した民芸品に注目して、「用の美」を唱え、民藝運動を起こしました。 ...
「民藝」とは、民衆が日常に使う工藝品である。民家、民具、民画を総称して「民藝」と呼ぶ。「民藝品たること」と「美しく作りたること」には、固い結縁があり、質素こそが慕わしい徳である。このように清貧の美を説いた筆者の理念とは?...
民藝の入門書の定番として長く親しまれてきた柳宗悦の『民藝四十年』。しかし、柳はこの名著をさらに充実させる改訂案を温めていたのだった。本書は柳が生前、『民藝四十年』の初版本目次に書き加えていた15編の論考を新たに増補し、柳の訂正指示を反映させて編んだもの。これにより、柳が「民藝」を通して伝えたかったことがより明確...
すぐれた民藝品を求めて日本全国を歩いた民藝運動の創始者・柳宗悦(1889―1961)が,各地に残る美しい手仕事を紹介しながら,日本にとって手仕事がいかに大切なものであるかを訴え,日本がすばらしい手仕事の国であることへの認識を呼びかけたユニークな民藝案内書.秀逸な小間絵を多数収録. (解説 熊倉功夫)
日用品の中に美を見出す、という民藝運動を起こした思想家・柳宗悦による著述。日本統治下の朝鮮で起きた独立運動が日本の軍隊に鎮圧され、多くの人が犠牲になったことに衝撃を受けた柳宗悦が、朝鮮を憂い発表した。本書の中で柳は、具体的に日本の統治下での圧力には触れずに、朝鮮美術の美をただただ綴っている。だがそれは、奈良時代...
1954年、大分の小鹿田を訪れたイギリス人陶芸家バーナード・リーチと出会った高市は、亡父・亀乃介がかつて彼に師事していたと知る。──時は遡り1909年、芸術に憧れる亀乃介は、日本の美を学ぼうと来日した青年リーチの助手になる。柳宗悦、濱田庄司ら若き芸術家と熱い友情を交わし、才能を開花させるリーチ。東洋と西洋の架け...
宗教によって示された生き方、宗教的な体験、経典や聖典の解説など、さまざまな角度から宗教に関する話題を取り上げます■ご注意ください■※電子版では権利処理の都合上、一部コンテンツやコーナーを掲載していない場合があります。ご了承ください。 詳しく見る この作者の本
日本精神史の埋もれた鉱脈を掘り起こす新シリーズ〈叡知の書棚〉刊行スタート!----------------------柳にとって重要だったのは、美は、人間を救い得るかということだった──若松英輔 詳しく見る この作者の本