西暦2030年。第三次世界大戦が終結して5年後の日本だ。核ミサイルによる戦争は、80%に及ぶ地球上の人間を消滅させていた。生き伸びた狂四郎は、空を警護するヘリ巡査になっていた。そんなある日、科学者の脳を移植された言葉を話す犬・バベンスキーと出会う。
西暦2030年。失脚していた二条憲政が企てた「まほろば」のクーデターは失敗に終わる。大混乱の中、脱出した狂四郎は必死になって志乃(ユリカ)を探す。志乃も狂四郎に見つけてほしくて飛行場へ。やがて、狂四郎と志乃とバベンスキーを乗せて、機は飛び立った…。
西暦2030年。女に飢えた囚人たちに囲まれるユリカ。危機一髪、凶暴化した八木が囚人たちを皆殺しに。管理センターに戻ったユリカは「狂四郎のほうがもっと強い」と八木を挑発する。斬っても死なない八木。だが死闘の果て、狂四郎はついに八木の息の根を止める。
西暦2030年。反ゲノム組織「まほろば」に裏切り者が。志乃(ユリカ)に恋慕する西城だ。「まほろば」による無明の兄・光明を救出する作戦は、ゲノム軍の中枢にまで知れ渡る。ところが、総統・二条憲政はすでに失脚しており、光明と手を組み復権を企てていた。
西暦2030年。日本は厳しい男女隔離政策を敷いていた。不満を抑えるため、国民にはバーチャSEXというコンピュータによる疑似性交マシンが与えられた。狂四郎もその一人。バーチャ恋人の志乃とは相思相愛。愛し合う二人は、仮想世界でささやかな結婚式を挙げる。
西暦2030年。狂四郎は格闘技カジノで連勝していた。勝てば試合後の10分間、エレベーターで志乃(ユリカ)と密会が許される。生身の二人が初めて会った日、互いに“愛”を確信する。だがそれは、ユリカを洗脳して操ろうとする「まほろば」の心理作戦だった。
西暦2030年。志乃(ユリカ)を救出するため北海道を目指す狂四郎は、国家反逆者として政府軍に追われていた。追う政府軍の白鳥は狂四郎の旧友だった。再会は斬り合いとなり、白鳥は深手を負う。だが通りがかった反政府軍ゲリラの名医が手術、一命を取り留める。
西暦2030年。狂四郎は志乃(ユリカ)が働く電子管理センターの地下牢にいた。潜入を手伝った反ゲノム組織「まほろば」は、狂四郎とユリカを第三国の工作員だと疑っていた。狂四郎は牢獄で襲ってきた囚人を皆殺しに。それは格闘技カジノに出場する予選だった。
西暦2030年。狂四郎は志乃(ユリカ)が働く中央政府電子管理センターのすぐそばまで来ていた。あたりには地雷が埋められていた。教えてくれたのは、僧の無明。彼はセンターに幽閉されている双子の兄・光明を救出しようとしていた。二人は協力して潜入を試みる。
西暦2030年。ユリカに一目惚れしていたエリート少将・八木は猛アタック。遺伝子操作で生まれた八木は冷徹で残忍だった。ユリカのバーチャ恋人・狂四郎が実在すると知って大激怒。ジェットバイクでユリカを連れ出し、女に飢えた囚人だらけの農場に解き放した。