誘拐事件が連続して起きていた。しかし子供の家族がなんとか払える身代金を要求するため、表沙汰にはなっていない。今、警視庁人事二課・環敬吾は影の特殊工作チームに招集をかける。だがその時、メンバーの一人で托鉢僧の武藤隆は、知り合いの子供が誘拐された事件に巻き込まれていた――闇に潜む卑劣な犯人を必ず炙り出す!...
大手銀行に勤める41歳の安達は、無差別大量殺傷事件のニュースに衝撃を受ける。40人近くを襲ってその場で焼身自殺した男が、小学校時代の同級生だったのだ。あの頃、俺はあいつに取り返しのつかない過ちを犯した。この事件は、俺の「罪」なのか――。懊悩する安達は、凶行の原点を求めて犯人の人生を辿っていく。彼の壮絶な怒りと絶...
小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが……『慟哭』の作者が...
豪邸の庭に埋められていた白骨死体は誰なのか? 犯人が黙秘を貫く中、警察は押収した手記をもとに、被害者の特定を試みるが……。警視庁の桂島刑事から相談される、迷宮入り寸前の難事件の数々。それを解き明かすのは、頭脳も美貌も態度も規格外のミステリー作家・吉祥院慶彦(きっしょういんよしひこ)。痛快無比! 本格推理の傑作。
エリート銀行員の仁藤俊実が、「本が増えて家が手狭になった」という理由で妻子を殺害。小説家の「私」は事件をノンフィクションにまとめるべく、周辺の人々への取材を始めた。「いい人」と評される仁藤だが、過去に遡るとその周辺で、不審な死を遂げている人物が他にもいることが判明し……。理解不能の事件の闇に挑んだ小説家が見た真...
幼い命を死に追いやった、裁けぬ殺人とは? 街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者、飼犬の糞を放置する定年退職者……小市民たちのエゴイズムが交錯した果てに、悲劇は起こる。残された新聞記者の父親が辿り着いた真相は、法では裁けない「罪」の連鎖だった!
貫井徳郎史上 最も切なく 悲しい誘拐事件 スリルと感動のどんでん返しミステリ! 警視庁を震撼させた 世紀の誘拐事件の真実とは? 元警察官の辰司が、隅田川で死んだ。 当初は事故と思われたが、殴られた痕がみつか...
はじめてできた恋人と幸せな日々を送っていた江木雅史に、上司殺しの疑惑がかかる。前日、殺された上司との諍いを周囲が目撃していたからだ。無実を主張しても状況証拠からの疑惑は晴れず、目撃証言が決定打となり、懲役6年の刑に服する。出所後、家族も恋人も失ったことを知った江木は、絶望の末に復讐を誓う。狙うのは、真実を見誤っ...
彼はなぜ絵を描き続けたのか? 〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。 北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。 決して上手いとは言えないものの、その色彩の鮮やかさと力強さが訴えかけてくる。 詳しく見る この作者の本
痛ましい幼女誘拐事件の続発。難航する捜査。その責めを負って冷徹な捜査一課長も窮地に立たされた。若手キャリアの課長をめぐる警察内部の不協和音、マスコミによる私生活追及。この緊迫した状況下で、新しい展開は始まった!...